カテゴリー:よのなか

財務省 軽度者の給付抑制を提起

財務省主計局宇並主計官は市ルーバー産業新聞主催の座談会で・給付増大と厳しさを増す国家財政の中で、介護保険制度の持続可能性を高めるために。介護給付は要介護3以上に重点化すべきで、要支援~要介護2までの軽度者については、保険給付の厚みを薄くしていくべきだと主張した。
具体的には、介護サービスを地域支援事業に移行させ、サービス基準を緩和して価格を低下させるとともに、利用者のコスト意識を高め、事業者の競争を促す観点から。福祉用具や生活援助については原則自己負担に切り替え、要介護度や所得に応じて、一部補助する仕組みに切り替えるべきだとした。
具体的な検討は来年2月から厚労省の社会保障審議会介護保険部会において行われ、年内に結論を得て、必要なら18年4月実施の介護保険法改正案に盛り込まれるよてい。(シルバー産業新聞)

ついに、来ました。要介護2までの、介護保険の適用除外。
恐れていたことが、現実になるべく動き始めています。事業者はもちろん、ご利用者・ご家族様も、アンテナをはり、情報収集を・・・・・
必要であれば、国民として、投票行動で意志を示すしか道はないのかもしれませんが、選ぶべき人が・・・・


消費増税 はたして高齢者が還付請求できるのだろうか?

財務省は2017年、消費税率を10%に引き上げる際に導入する負担軽減案を公表した
消費税は低所得者ほど負担が相対的に重くなる「逆進性」があり、その対策を行う方法として『日本型軽減税率制度』という制度を導入する案を提示した。
この案は外食を含む幅広い飲食料品を対象に、消費税10%分を払った後に2%分を還付するもので、その具体的な方法として、
税と社会保障の共通番号(マイナンバー)の個人番号カードにICチップが付いているのを活用し、消費者は店頭の読み取り機にこのカードをかざし、軽減する2%分はポイントの形で政府のサーバーに蓄積しておき、確定申告の際に手続きを行う事で還付されるよいうものだ。

高齢者が、この手続き出来る?
そもそも、買い物の時に、マイナンバーカードなるものを、持っていく?
還付はインターネットで手続きを行うという事だけど・・・・・スマホやパソコン自体にアレルギーがある高齢者が多いのも実情

このままでは、高齢者の消費は、ほとんどが還付されないまま、国庫に収まってしまうのでは・・・・・
もっとも、巨額な赤字国債を孫子の代まで負担させておいて、今が良ければいいと、平気な顔していう、この国の官僚や政治家たちなら、それぐらいの金を高齢者からチョロマカしても、平気なのかもしれない。

もしそんなことになれば、下手な『おれおれ詐欺』より。もっとたちが悪いのではないだろうか・・・・

それにしても、今回の増税、納得は行かないし、もっとやることあるだろう。といいたいけど、国民みんなが10%なるならしょうがない払いましょう。でも、少なくても、みんなが等しく還付が受けられるよう、高齢者や手続きがしづらい方々にとって、やさしい制度改正になるよう考えてもらいたいし、私たち有権者も、おかしなことはおかしいと、声をあげないと、ますます住みにくい日本になってしまうような気がする。


新オレンジプラン

政府の認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)は「認知症の人が住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会」の実現を目指すという。

 増え続ける認知症の人をすべて介護施設や病院で対応していたのでは、施設が足りないばかりか、莫大なコストがかかる。本人も自宅で過ごしたいという希望が多い。このため、政府は自宅や高齢者住宅での療養を基本とする方針だ。

 ただ独居や老夫婦だけの世帯が増える中で、自宅などを基本とするには介護や医療のサービスだけでなく、掃除、洗濯、買い物、見守りなどの日常生活の支援も必要だ。

 政府は生活支援の費用がなるべくかからないよう、住民ボランティアやNPOなどに任せたい考え。中学校区ぐらいを一つの単位とし、その中で医療や介護、生活支援が切れ目なく提供できる体制を「地域包括ケアシステム」と呼び、市町村にこのシステムを完成させるよう号令をかけている。

 介護保険制度の見直しによってもこうした流れは強化される。2015年度からは、認知症の人を含む軽度の要介護者については、全国一律の介護保険サービスよりも、地域の実情に応じNPOなどが提供する生活支援サービスを重視する。

 地域包括ケアシステムについては「ボランティアにどこまで頼れるのか」といった不安のほか、「市町村に同システムを構築するマネジメント能力や人材が不足している」(斉木大・日本総合研究所シニアマネジャー)との指摘もある。(日経新聞引用)

さて、こういった政府の方針について、後段で述べられている、市町村のマネジメント力の不足、あるは、そういった能力の市町村の格差は、まず、確実に生まれる。住んでいる地域によって、受けられる、サービスの質に違いが生ずるということになる。それに加え、市町村の財源力の差も、差のサービスの中身や室に大きな影響を及ぼす。
そのこと以上に、不安視すべきなのは、政府が、都合の良い、コスト削減(驚くほどノープランなことが多い)をはかるときに持ち出す、地域の力の活用や、ボランティアやNPOなどが提供する、安価なサービスをを定着させるという、まったく無責任な政策を提示していることだ。
もちろん、NPO、ボランティア、地域力。そういったものが、無用であるなどとは全く思っていない。ただ、こういった、市民の自発的な力の結集はあくまでも、中核ではなく、補完的ななものにすぎないということである。こういった認識のないままに、『新オレンジプラン』が進められれば、この国の政府は、その役割の一部を放棄したと言えるのではないだろうか?
ボランティア・地域で、軽度の要介護者を支える、その言葉の本当の意味はなんなのだろう?
本当に、在宅で過ごす、認知症の方々を支え切れるのか、これほど、地域の繋がりがなくなっている今、隣に住んでいる人が、どんな人か知らない、あるいは、自身が、関わってもらいたくないと思っている、現在人のこういった論法が通用するのか、その答えは、少し想像力がある人ならすぐにたどり着く。
みなが仕事で、従事している介護現場でさえ疲弊している、その現実を踏まえず、軽度であれば、大した知識もいらず、簡単に市民同士で助け合えるだろう、などという発想には、恐怖すら覚える。
『新オレンジプラン』が示す真の姿は、結局はお金がない経済弱所はそれに見合うサービスを、富裕層には、富裕層に見合うサービスを、ということに尽きる。このことは、お金を持っている人は、応分を負担を行い、そうでない人も、生存権を国が補償するそのための社会システムを国家が構築する。という意味では正しいともいえる。ただし、社会システムの構築が、不完全な政策をこのままの形で導入するのはあまりにも危険すぎる。
ただ、最も危険なのは、この国で私たちが生きて行くための重要な政策変更が行われようとしているのに、全く無関心あるいは無関与な国民がほとんどなこの国の国民性なのかもしれない。
自分たちが、本当に、その場面に直面した時では、遅すぎるのに・・・・・025