高齢になると、何をどのように食べるか、そのことが、生活の質を決める大きな要因となってくる。歯のかみ合わせが悪かったり、入れ歯の具合が悪く、十分な咀嚼が行われず、そのことが原因で、生活の質が低下し、時には、誤嚥などにより、重大な状態を引き起こす直接的な原因となることもある。
特に、認知症をお持ちの方は、より深厚な状態をお持ちになっている。よくあるのが、お持ちになっている入れ歯を、どこかにしまわれ、見つけだすことが難しいというような状態。入れ歯を再度作り直そうと歯科に受診しても、ご本人の拒否が強く、なかなか、入れ歯を作り直すことが出来ず。入れ歯なしでお過ごしになる。こうなると、本当にご家族の苦労は多くなるばかり・・・・・
三井化学は入れ歯の開発に、口に中を3Dでスキャンし正確な形状を把握したうえ、高機能樹脂をを削り出すことで、薄く軽い入れ歯の開発を目指している。
もし実現すれば、歯科受診に消極的な方も含め、より苦痛なく簡単に義歯を整形できる。このことは、生活の基本の、食べる、という行為の質を、維持するためには、革新的な開発となる可能性があり、今後に大きな期待が持てる。
また、三井化学は、同様の処方を持ちい、メガネレンズ用の材料や補聴器の素材なども開発していく方針で、早い時期での実用化が待たれます。