『認知症と家族の会』の調べによると、家族に物忘れなど異変が表れ、認知症を疑うような場合でも、医療期間を受診するまでは、平均して9か月半かかることが分かった。受診に時間がかかる最大の理由は、本人が受診を拒否することで、受診を受けることへの不安がある事が背景にあると分析している。
家族が異変に気づいてから、患者本人が受診するまでの期間は『6ヵ月以上』が46.7%でそれ以上の長期間に及ぶケースも多数みられる。6ヵ月以上と答えた人に複数回答で理由を尋ねたところ「本人が病院に行きたがらなかった」が38%で最も多く、「年齢によるものだと思っていた」33% 「本人に受診を言い出せなかった」21%など、家族が判断に迷ったり、本人を説得できなかったりする、実態が浮かび上がってくる。
認知症には様々な原因がありアルツハイマー型認知症は投薬で症状の進行を抑えられる効果も期待される。他の症状でも、早期診断で治療可能な場合もあり、本人家族が、早い段階で治療を開始できるような体制を構築することが望まれている。