介護保険報酬改定についての雑感

27年4月1日より、介護保険の報酬体系は大きく変更されます。『またあした』の各施設が現在行っているサービスは、一か月の延べ利用者数が300名以下の小規模通所介護事業ですが、この事業についての改定幅は、おおむね10%の減額改定となりました。
10%の報酬の減額は『またあした』の場合、正規職員2.5名分の収入が、4月以降一気になくなるということを意味しています。
大きな経営環境の変化です。
ご利用者様がそれぞれお持ちの得意な分野を発揮していただくための、厚い職員配置の実施と、各職種の連携の取れたサービスをめざし、今まで様々な取り組みを行ってきました。今後も、そういった取り組みを継続できるよう最大限の努力は行っていきますが、それでも、今までと同じ形というのは、難しくなります。非常に残念です。
思いは、様々ありますが、報酬体系の評価に、今まで小規模の事業所が努力してきたことがほとんど評価されず、介護サービスの効率化という目的のためにサービスの存続すら脅かされるよな状況に追い込まれているということに付いては、正直、納得できないという感情が先に立ちます。
ただ、質の高いサービスの構築をめざし、多くの優秀なスタッフがここには集まっています。そのスタッフとともに、前に進むしかないのですが・・・・
一方、今回の改正では、中重度や、認知症についての加算が追加されています。基本部分を減額し、認知症の方に対するケアや医療ニーズの高い方を受け入れるために努力を行っている事業所については評価する仕組みが追加されました。これは、今後、介護保険が在宅中心にサービスを再構築していくためには避けられない部分です。また、医療ニーズや重度の周辺症状をお持ちの認知症の方への対応は、高いスキルが必要で、どちらも、人件費コストを引き上げる要因になっています。同じ小規模の中でも、厳しい競争と選別が続き。それ当時に、規模の大きな事業所とのサービスの質での競争が行われることになります。資本力の小さな小規模事業所にとってはハードルの高い戦いになりそうです。
それでも、希望を失っているわけではありません。『またあした』には面白いことがしたいという、個性豊かなスタッフたちが様々アイデアを持ち寄って切磋琢磨しています。厳しくても、面白いもの、楽しいものを作りたいというエネルギーは絶えることがなく、ピンチの時こそチャンスと考え前に進みます。
『またあした』が今後どのような方向性に向かうのか、まだ、方向性は定まっていません。ただ、目指すべきものは、一つです。『ご利用者様も・スタッフも、またあしたにいて良かった』そう思っていただけるような、そんな事業運営を行うことです。
今まで以上に、一層、厳しい経営環境になりますが。今後ともご支援いただきますようお願いいたします。

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