カテゴリー:できごと

みそらの将棋盤

『昔将棋が好きやったんや!』
アセスメントをすると、時折、お聞きするバックグラウンドの一つです。
どの施設も、男性利用者様に取り組んでいただくプログラムには苦戦していることと思うのですが、またあしたでも、そこは同じだと思います。

将棋や囲碁のプログラムは、関係者の皆様から、昔好きだったからというお話から、取り組むべき課題としてあげられることもあるのですが、実はなかなかハードルが高く、スムーズに実現することが、難しいプログラムであると、私たちはとらえています。

その理由としたは、対戦相手がボランティアさんの場合であっても、認知症疾患がある場合、程度にもよりますが、かなりサポートしないとゲームとして成立しない場合が多いこと、個人の性格などにより、対応が難しくなる場合があること、勝ち負けが付くので、場合によってトラブルになる可能性があるなど。かなり神経を使わなければならないプログラムなのです。

ところが、とある日
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利用さんどうしで将棋を指されていました。
どうここまで持ってきたのか、みそらスタッフの腕に感服です。
穏やかな表情で、将棋を刺されている、お二人の男性ご利用者様
内心はもしかしたら『ぜったい負けたくないぞ』と思われているかも
でも、この瞬間、理想的なケアの一こまを見ることが出来ました。

みそらスタッフに拍手!!


のどじまん

風に聴いた便りですが
先週の土曜日 とあるのど自慢に
とあるスタッフが参加したとの情報が
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誰??


家族の事

私には、2人の兄がいる。
親父が、私が、ようやく一人でよちよち歩けるようになったころに急逝した後、
長男は、おやじの代わりを務めようと思ったのか、母を助け、厳しく弟たちに接するようになった。
ほんの少し前まで、兄の前に出ると身がすくんで、恐ろしくて、言いたいことの半分ぐらいでとどめておくというのが、自分の中での一つのルールになっていた。

長兄のことを言葉で表現すると『怖くて、厳しい、だけど、情に厚い』
生きていく中で、何度も立ち止まり、必死で道を捜している時、何度も兄が救ってくれた。言葉であったり、態度であったり、時には資金や自分の時間を援助してもらったことも・・・・・

その兄が、脳内出血で急に倒れ、障害が残る体に
誰もが考えもしなかったこと・・・・

言葉ではなく、いつも目をみれば、分かる人だった。
その兄の目に力がない様子を見て、兄の傷ついた心の深さが、胸に迫ってくる。

私に、何が出来るのだろう・・・・何を返すことが出来るのだろう
そう考え、横たわる兄の背中を摩るのが、私に出来る、精いっぱいの事だった。