アルツハイマー病の早期発見などを目指して、国が東京大学に補助金をだし行った大規模臨床研究で、研究の条件に合わない対象者(アルツハイマー病ではない対象者)が多数登録され放置されていた事で、5年間にわたる研究の研究結果が出せない状態になっている。
この研究は『J-ADNI』と呼ばれ、アルツハイマー病の早期発見と、その根本的な治療法の開発をめざし国などが20億以上もの巨額の資金投じたものだが、研修対象者として選んだ患者、がそもそも認知症ではない患者を選ぶなどして、ずさんな対応が行われていたことと、厚生労働省に提出されているデータなどについても改ざんされている疑いが出ている。
一番残念なのは、今回のことで、認知症についての研究が大幅に遅れることで、そのことにより、今回の研究成果に期待を寄せていた多くの関係者が大きな希望を失ったということだ。こういった行為は許し難く、早急に原因、責任の所在をはっきりとさせ、1日も早くアルツハイマー病の根本治療につながるような研究成果を導き出してほしいと切に願う