通所施設内でノロウイルスの感染をいかに防ぐか、どの施設もこのことには頭を悩ませています。
感染してから発症までの期間が短く、ご自宅での感染の情報をいただけない場合もあり、実際は
事前に感染を把握することはほぼ不可能に近いです。また、感染していても発症しない(不顕性感染)
場合もあり、知らない間に感染が広がることもあり、より、その対応を困難にします。
予防方法としては「うがい・流水、石鹸による手洗いの徹底」を徹底するほかなく、それ以外の
効果的な方法はありません
施設内では、予防に気を配ることは当然の対応なのですが、実際のところは、症状を持つご利用者様
の、早期発見と、下痢・おう吐などがあった場合の対応方法が正しく行われるか、このポイントにほぼ
出来ることは集約されます。
このうち、早期発見については、スタッフの注意深い観察と、情報収集により、変化を見逃さないことと
素早い判断が求められますが、正直、ご利用者様の中には、意思をはっきりお伝えになることが難しい
場合もあり、完全な対応を行うことは、多くの施設で難しい状況にあるのではないでしょうか
次に、実際におう吐や下痢があった場合の対応方法についてです。これが最も重要です。
下痢やおう吐物の中には感染者の場合には大量のノロウイルスが含まれています。これを処理する際に
処理者や周りの方がその飛沫を少量吸い込むだけで感染する押されがあります。
おう吐物や下痢を長時間放置しておくとそれだけで感染の可能性は大きく上がります。素早い処理をまず心がけてください
具体的には、処理者以外は対象物より3メーター以上離れていただく、別室があれば、その部屋は使用せず、処理者以外は他の部屋に移っていただく。マスク・ビニール手袋、ゴーグル(メガネ)使い捨て
エプロンなどを着用し処理にあたる(処理後こういった着衣はビニール袋に入れ消毒液に浸す形で廃棄)
使用する消毒剤はミルトンや家庭用の塩素系漂白剤を使用する
おう吐物はふき取るというよりは、まとめて掴み取るような感じの作業を意識する事、おう吐物などは
ふき取ろうとすると、かえって周囲に広げてしまうことになる。また対象物を除去した後には、少し広めに消毒液をひたしたペーパータオルなどをひきつめ、しばらく置くと効果的、
また、処理に使ったものは、すべて廃棄し、おう吐物がついて着衣なども廃棄することが望ましいこれも、ビニール袋に入れ、消毒液をふりかけしっかりと口を縛り廃棄する事
どちらにしても、感染者が出ないことを祈るほかないというところが正直な気持ち