サルコペニアの疑いがあるかどうかの自己チェック法もある。青信号の間に横断歩道を渡りきれない、ペットボトルのキャップが開けにくい、といったケースは要注意だ。東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢准教授は、筋肉量の判定に役立つ「指輪っかテスト」を推奨している。両手の親指と人さし指で輪っかを作り、ふくらはぎの最も太い部分を囲む方法だ。「隙間ができたら、サルコペニアの可能性が高い」(飯島准教授)
立命館大学の真田樹義教授もふくらはぎの周囲のサイズと握力、性別の3項目を組み合わせ、計算式を使う方法を考案した。合計値が一定以下ならサルコペニアと判断できるという。今後、学会などに提案する考えだ。自己チェック法などが普及すれば「早期に危険度が分かり、寝たきりや介護などの負担軽減につながる」と真田教授は期待する。(日経新聞)