あったらいいなプロジェクト (ケアワーク向上委員会)

またあしたは、開設以来社内で続けていた研修会をさらに発展させることにしました。
わたし達が大好きな介護の仕事が、様々な状況の中、あまり楽しめない状況になってきているのは、多くの介護に携わる方々が、日々感じ、何とかそのことを打開しようと、努力を重ねられていることだと思います。
わたしたちが運営する、またあしたも、同じ悩みを抱えています。
好きで選び、好きな仕事を日々の生業の糧としたい。そのことがどんなに難しいことか、時を追うごとにその事実に体が震えます。

この仕事を始められた動機は様々でしょう。ただ、この仕事を続けようとされる方は、介護の仕事を好きであるに違いないと、私たちは、信じています。

ニュースで、介護職が利用者様の権利を平気で侵すような行為をする。そういったニュースに触れるたびに、私たちの心は折れそうになります。でもそれでも、目の前にいるご利用者様の笑顔が見たいと、懸命に努力される。そんな多くの介護スタッフがいるのも事実です。

スタッフが足りない、管理者が無理解だ、施設ハードが機能的に出来ていない、難しいケースが多すぎてスキルが足りない、給料が安い、サービス残業が多すぎる、忙しすぎて身も心も折れてしまいそうだ、家族を養っていけるかどうか将来が不安だ、研修に行かせてもらえない、管理者は椅子に座っていて楽そうに見える。不満や不安をあげればきりがない。権利侵害を犯した介護の携わる人間を擁護するつもりは全くないが、彼らも最初から権利侵害を犯そうと思いこの仕事についてのではないと信じたい。多くの介護にかかわる人間が実感している通り、多くの厳しい状況が、スタッフの気力を奪い、身も心も疲労感でいっぱいにしている現実があることも私たちは直視しなければならない。

もはや、個人の思いやモラルで現状を打破することは不可能で新しい取り組みを考えなければならい。精神論を振りかざいしても何も解決しないことは自明のことだろう。

わたしたちまたあしたは、仕組みを取り入れることで、課題解決を行おうと今まで取り組んできた。課題が発生すれば、その課題を分析し、どのようにすれば(どのような仕組みを導入すれば)改善するのか。また、ヒューマンエラーが発生したとき、事故報告書を書いて個人の問題・あるいは個人の能力の問題として課題解決を図ろうとするのではなく、仕組みの問題であり、あるいは、作った仕組みが機能しなかったことが問題であると考えるように日々訓練している。ここで、あえて訓練という事がを使うのは、上記の考え方を管理者以外(もしかしたら管理者も?)のすべてのスタッフに周知するには、大変な手間と、コストをかけ、意識変革を図らなければならない、大変な作業だからである。
それには、課題解決を仕組みで行わなけれなならないという、徹底的な意識変革を伴う訓練が必要になる。これは、どこの企業にでもある、民間であればごく当たり前の取り組みであるのだが、どういうわけか、介護の世界では、チームでこういった取り組みが継続して行われることは少ない(ケース会議も似たような作業ではあるのですが、他者の事を議題として論じることが多く、極言すると、当事者意識を持つ必要がないという意味では全く価値観の異なるものと考えています)本当に介護の仕事を楽しめる環境を作るには、指示待ちではなく、自ら課題を見つけ解決を図ろうとする。課題解決型のスタッフを育成する必要があると私たちまたあしたは考えているのです。

今回、私たちは、またあしたから離れ、『あったらいいなプロジェクト』ケアワーク向上委員会というものを立ち上げることとしました。その目的は、前述したとおり。課外を見つけ、自ら解決できる、物事を仕組みで解決しようとする、俯瞰的な視点を持った介護にたずさわる人たちと共に、介護の仕事をもっと楽しめる環境を作りたい、そういった、情報発信や、コミュニティー(オープンなもの)、を作り出すことを目的としています。

あったらいいなプロジェクト、読んでそのまま、こんな取り組みがあったらいいな、こんなケアの方法があったらいいな、こんなケアテイームがあったらいいな、と、いっぱいの、あったらいいな。と、それと同じくらい、介護の仕事って 『楽しい!!!』そう思っていただけるような環境づくりの、何かのお役にたてればと、余計な時間とコストを使い、意味のないことに意味があるという、私の勝手なスローガンのもと、スタッフたちは今日も、引きづり回されています。本当にごめんなさい

より多くの方に、介護の仕事を心から楽しんでもらいたいという思いから